INTERVIEW
パパママ起業家の歩み 第3回 ~絵本を通じた「究極の幼児教育」の実現~
池田 江里さん(2020セミファイナリスト/Ellen Branding Labo/えほんのWA代表)
連載インタビュー『パパママ起業家の歩み』は、TOKYO STARTUP GATEWAY(TSG)出身パパママ起業家の皆さんに、取り組まれているプロジェクトや起業までのストーリーをお伺いしていきます。
エントリーを検討されている方、特に、子育てをしながらの起業をお考えの皆さんのヒントになるはずです。
第3回目は、池田江里さんです。
プロが個別に最適化するサブスク絵本図書館
ー自己紹介をお願いします。
Web制作・コンサルの仕事で独立後、TSG2020にて提案したサブスク絵本図書館【えほんのWA】を立ち上げました。幼少期の経験と育児で痛感した困難を基に絵本を通じた“究極の幼児教育”の普及を目指しています。多趣味で自由人な3歳児の母ちゃんです。
ー事業について教えてください。
“究極の幼児教育へのアクセスを快適に”をミッションに、パーソナライズ形式のサブスク絵本図書館を運営しています。ミッションの通り“究極の幼児教育”とも言われている絵本を、個別診断でプロが最適化する、当事業にしかできない小回りの利いたサービスです。紙の絵本を共有する時間を提供し、紙の絵本の文化・歴史を守りたい思いもあります。
幼児教育という観点では、幼少期にこそ学んでほしい多様性(ジェンダー・人種)や自己肯定感、非認知能力に重きをおいて、こだわりを持った選書をしています。最近では、地元の市原市役所と連携事業をしたり、法人の会員様も少しずつ増えてきており、町ぐるみでの絵本教育も広げています。
えほんのWA公式ゆるキャラの「ゆらりい」
やりたいことの根幹部分をしっかり思考した
ーTSGに参加したきっかけを教えてください。
たまたま乗った山手線で車内広告を拝見し、400字なら・・・と応募に至りました。それまで自分の中で温めていたアイデアを具現化できたらいいなという思いがありました。
ーTSGでは、どんな出会いがありましたか?
自分よりはるかに若い高校生の方や、同世代のパパママなど、多種多様な方とオンラインで交流する機会があり刺激を受けました。メンターの方からは実用的なアドバイスをたくさん頂き、激励のお言葉にも感銘を受けました。
ー池田さんにとって、TSGはどんな価値がありましたか?起こった変化や気づきなどがあれば教えてください。
行動に移すためのきっかけを与えてくれました。また、そこに至るプロセスが具現化されたため、なぜこれをやるのか(why)、誰に向けてやるのか(who)というような、根幹部分をしっかり思考することができました。
ー記憶に残っている参加中のエピソードはありますか?
複数人の前でプレゼンをするというのは、ほぼ初めての経験でしたので、セミファイナル審査の独特な雰囲気には圧倒されました。私があまりの方向音痴で、会場までたどり着くのに想定の3倍以上時間がかかってしまったこともあり、直前の緊張もさることながら、プレゼン後の質疑応答も汗が止まりませんでした。
TSG2020 THE FINALのセミファイナリストピッチでの池田さん。
無意識のジェンダー規範にとらわれることなく、いち個人らしさを。
ー育児に取り組みながらTSGに参加する上で、工夫したポイントを教えてください。
家族に自分のビジョンを話し、背景や計画などを詳細に伝えました。身内の理解・協力を得るということも大切だと感じています。
ー今後、実現したい世界やビジョンについて教えてください。
“パパだから” “ママだから” “男の子だから” “女の子だから”という無意識のジェンダー規範がまだまだ世の中には溢れています。そうではなく、「〇〇(いち個人)だから・らしいよね」というふうに自然と認め合える世界になることを願っています。また、絵本教育を通じて【自主性】を養える親子関係の構築も目指しています。
ーこれから起業を考えている方や、エントリーを検討している方に向けてメッセージをお願いします!
育児をしながら何らかのプロジェクトに取り組むというのは本当に大変なことです。そもそも育児が大変過ぎる、ということもあるかと思います。また、家族がいると安易に起業するというのは難しいかもしれません。
ただ、一生懸命考えて一生懸命実行していると必ず応援してくれる人が、ひとりやふたりいます。子は、大人の背中を見て育ちます。そんな一生懸命な姿を見て、どこかしら子どもが誇らしいと思ってくれるようなパパママの取り組みが増えることを願っています。
最初の400文字
池田さんがTSG2020で提出した、最初の400文字は、こちらとなります!
是非皆さん、TSGにエントリーする際に参考にしてみてください!
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「今、忙しいからちょっと動画でも観てて」このような経験は多くの親御さんにあると思います。共働き家庭が増え、動画は子どもを宥めるための大変便利なツールとなりました。 一方で、親と一緒に読む絵本の“ワクワク感”や“温もり”は、決して動画だけでは得られないものではないでしょうか。 「えほんのWA」サービスでは、忙しくて子供と遊ぶ時間がなかなか取れない方や、近くに図書館がなくたくさんの絵本を読んであげることができないという方を対象に、オンラインで絵本を手軽にレンタル可能です。 サブスク(ポイント購入制)にすることで月々の料金を明瞭化し、集荷サービスの活用により貸出から返却まで自宅のみで完結するシステムです。 また、各家庭で不要になった絵本をポイント還元で回収し、「読み聞かせイベント」などに活用することで、良い絵本を大切にしながら次の世代へ読み継がれていくことを目標としています。
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過去のTSGの様子はこちら
[ PROFILE ]
池田 江里さん(2020セミファイナリスト/Ellen Branding Labo/えほんのWA代表)
Web制作・コンサルの仕事で独立後、TSG2020にて提案したサブスク絵本図書館【えほんのWA】を立ち上げ。幼少期の経験と育児で痛感した困難を基に絵本を通じた“究極の幼児教育”の普及を目指す。多趣味で自由人な3歳児の母ちゃん。
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