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INTERVIEW
パパママ起業家の歩み 第2回 ~ママのやりたいことを実現するオンラインスクール~

川端 ふみさん(2019セミファイナリスト/株式会社フィリアン 代表)

連載インタビュー『パパママ起業家の歩み』は、TOKYO STARTUP GATEWAY(TSG)出身パパママ起業家の皆さんに、取り組まれているプロジェクトや起業までのストーリーをお伺いしていきます。

エントリーを検討されている方、特に、子育てをしながらの起業をお考えの皆さんのヒントになるはずです。

第2回目は、川端ふみさんです。

「働き方を選びたい」ママのためのオンラインスクールを運営

 

ー自己紹介をお願いします。

株式会社フィリアン代表でWebディレクターをしています。二児の母でもあります。会社員から出産を機に退職し、産後はWeb制作フリーランスをしながらWeb系ママのオンラインコミュニティを立ち上げました。2020年10月に、フルリモートのママチームで開発を進めた「働き方を選びたい」ママのためのオンラインスキルスクール「Muse Academy(ミューズアカデミー)」をリリースしました。

ー事業について教えてください。

「働き方を選びたい」ママのためのオンラインスクール「Muse Academy」を運営しています。具体的には、育児の合間にWebデザインやライティング、子ども向けのプログラミングなどのスキルを完全オンラインで習得できる、スクール×コミュニティを展開中です。

リモートワークや副業などの需要が年々高まる中、スキルアップのためのオンラインスクールはたくさんあります。しかし、子育て中のママが新しいスキルを習得したくてもカリキュラムがハードすぎたり、金額が高すぎたり、メンターが子育てママの実情や気持ちを踏まえたアドバイスができなかったり。継続して更に仕事につなげるにはさまざまなハードルがありました。

そこで、教材や学習の方法をママ向けに一から考え、開発や運営、メンターである講師も全て現役子育て中のママで作り上げたのが「Muse Academy」です。

Muse Academyは、子育てをしながら、

  • 少しずつでもいいから新しいスキルや知識を身につけたい
  • 社会の変化に合わせて、リモートワークやフリーランスでも働けるスキルが欲しい
  • 「ママ」ではなく「私」として社会とつながっていたい
  • 自分のキャリアや成長を諦めたくない

 

そんなママたちが安心して学べる場所として、学習コンテンツ・いつでも質問や相談ができるコミュニティ・最初の一歩を踏み出すためのお仕事を提供しています。

一人でも多くのママが「働き方を選べる」状態を生み出し、「子育てと仕事の境目をなくし、子どもと共に働き、暮らす」という令和における家族の新しい働き方を提唱しながら「家族の幸せがお母さんの自己犠牲のもとに成り立つのではなく、お母さんの笑顔の延長線上に、子供や家族の幸せがある」そんな社会を実現させます。

子育てしながらの「ビジネスコンテスト」はハードルが高かった!?

ーTSGに参加したきっかけを教えてください。

「自分で事業を作りたい。起業したい!」と思った時の自分には、起業に必要なお金も、人脈も、知識も何もない状態でした。もちろん、事業計画なんて作ったこともなければ見たこともない…。そこで、起業するための方法を調べた結果、「ビジネスコンテスト」というものがあることを知り、自分でも参加できそうなビジコンを探しました。でも出てくるのは、しっかりした事業計画が必要だったり、説明会が夜だったり、乳幼児を抱えて参加するのにはハードルが高すぎるものばかり…。

その時ちょうどTSG2019の「パパママ向けプレイベント」開催を知り、これなら子どもがいても参加していいんだ!と、片道2時間かけて、二人の子どもを連れて渋谷の会場に伺いました。

川端さんが参加された2019年度のプレイベント

 

その日はなんと大雨。びしょびしょの私たち親子を優しく迎えてくださったスタッフの皆さんの笑顔にほっとしたのを今でも覚えています。イベントではパパママ起業家の先輩のお話を聞き、TSGについての説明を受けて、やっぱり応募してみようと決意しました。

ーTSGでは、どんな出会いがありましたか?

起業家として泥臭く、でも熱い心で活躍する先輩方、どんな夢物語にも前向きなフィードバックをくれるパパママ起業家仲間、ひとまわり以上も年下のエネルギーに満ちた若い参加者の皆さん、そして自分の話を真剣に聞いてくれて、さりげなくアドバイスをくれるスタッフの皆さん、普通に生活したら絶対に出会えないような方ばかりでした!

ー川端さんにとって、TSGはどんな価値がありましたか?起こった変化や気づきなどがあれば教えてください。

まずは、自分のやりたい事業を人に話すことで、「いける」という手応えを感じられたこと。回を追うごとにいろいろな人からのフィードバックをもらい、事業計画をどんどん良いものにできたこと。やりたいことがあっても形が何もない状態で「いかに人に伝え、魅力を感じてもらえるか」を意識したプレゼンテーションができるようになってきたことは大きかったです。

そして共に励まし合い、情報交換や気軽に壁打ちができる仲間もできました。TSGが終わった今でも、複数のメンバーと一緒にお仕事をしたり、近況を報告しあったりしては刺激をもらっています。

そして、TSGでファイナルに向けて駒を進めることで、家族にも「本気度」と「第三者からも評価されている」ことを認めてもらうことができました。これは起業時の創業融資でも非常に有効で、私の場合はTSGのセミファイナリストになれたことが、のちに融資を受ける際に大きくプラスに働きました。

「○○ちゃんのママ」ではなく「川端ふみ」という一人の人間になれた

ー育児に取り組みながらTSGに参加する上で、工夫したポイントを教えてください。

子どもがいる状態でTSGに参加するのは、正直に言ってかなりのエネルギーが必要です。ですが、TSGはパパママの参加をとても歓迎してくれるので、正直に相談してみるのもおすすめですし、思い切って家族の協力、子どもたち自身にも協力をお願いしてみてもいいと思います。

ポイントは、「期間限定で全力コミットさせて欲しい」ということを遠慮しないでちゃんと伝えることだと思います。そして、参加するための時間を捻出するために作戦を練ること。私はエントリーのための文章を考えたり、プレゼン資料を作る時間を取るために、子連れ可能のコワーキングスペースに行ったり、子どもの習い事の待ち時間にスマホを使ってプレゼンの練習(録音して後で聞いて、を繰り返す)をしたりしていました。

あとは、家事の時間を少しでも圧縮できるように家族と交渉しました。パートナーが仕事が忙しくて物理的な協力が得られないこともあると思いますが、その時は思い切ってアウトソースしたり、時短家電を導入したり、そもそも「やらない」などの選択肢を取ることもありだと思います!

ー記憶に残っている参加中のエピソードはありますか?

たくさんありますが、いろんな方の「社会をこういう風に変えたい」という熱い想いが聞けたこと、また自分の事業計画についてお子さんがいる方だけでなく、独身の方や学生の方にも「すごくいい!」と言って頂けたことが自信になり、絶対成し遂げようと思えるようになりました。

あとは、子どもと離れて「自分だけの、自分のための時間」が持てたことや、「○○ちゃんのママ」ではなく「川端ふみ」という一人の人間として評価してもらえることが単純に嬉しかったです。

 

ママがやりたいことを実現する姿を、子どもたちに見せることが当たり前の世の中にする。

ー今後、実現したい世界やビジョンについて教えてください。

Muse Academyで学べることをもっと増やし、たくさんのママ(パパにも)知ってもらって「子育て中にできることの選択肢」として学ぶことを提案したいです。そして「子どもが生まれたら自分のことは二の次になってもしょうがない」という社会の意識を変え、全てのママが子どもを産んでもやりたいことをやり、好きなことを学び、それを子どもたちに見せることが当たり前の世の中にしたいです。

ーこれから起業を考えている方や、エントリーを検討している方に向けてメッセージをお願いします!

TSGは事業計画不要、400文字の文章でエントリーができるのに、日本最大級のビジネスコトンテストということで注目度も高いです。ちょっと大変そう、子どもがいて大丈夫かな?と思うかもしれませんが、その壁を越えて一歩踏み出せば、今までの自分を丸ごとひっくり返すような出会いや新しい世界が広がっています!

何よりも、自分がやりたいことがどんどん明確になり、「いつかやりたい」が「今やろう!」に変えられるきっかけにもなるので、ぜひまずは軽い気持ちで飛び込んでみてください。あなたの夢を、関わる人みんなが、全力で応援してくれますよ!

最初の400文字

川端さんがTSG2019で提出した、最初の400文字は、こちらとなります!
是非皆さん、TSGにエントリーする際に参考にしてみてください!

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子育てをしながらスキルを身につけて、自立し自信を得たいママに向けて、Web制作やプログラミングを学べる「現役ママが作ったママのための」スクールを提供します。企画・運営・メンターも全て現役ママです。 現在もプログラミング学習ができるスクールや教材はたくさんありますが、そのほとんどは就職や転職をゴールとした社会人向け。カリキュラムやペースも子育て中のママにはマッチしません。しかし、オンランで学びやすく柔軟な働き方が可能なITのスキルこそ、ママたちが身につけることで家庭の幸福度、子ども達の教育、日本の社会すら変えられると私は信じています。 2020年には小学校でもプログラミング教育が始まり、ママがWebの知識を得ること、プログラミングに関わることは家庭内でも大きなを意味を持ちます。 忙しいママがモチベーションを保ちながら、育児以外に夢中でのめりこめる「自分のための世界」を持って欲しい。 私はそれを「ママのライフスタイルに特化したカリキュラム×コーチング」で実現します。

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[ PROFILE ]

川端 ふみさん(2019セミファイナリスト/株式会社フィリアン 代表)

株式会社フィリアン代表・Webディレクター・二児の母。会社員から出産を機に退職、産後はWeb制作フリーランス→Web系ママのオンラインコミュニティ立ち上げを経て、2020年10月にフルリモートのママチームで開発を進めた「働き方を選びたい」ママのためのオンラインスキルスクール「Muse Academy」をリリース。

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